2013/5/13

コーンシルクエキスパウダーPの アルドース還元酵素阻害作用

伝統と医療,Vol. 18,No.1,14-15(2012年)

≪研究内容の紹介≫
糖尿病治療における血糖コントロールは、糖尿病合併症の発症予防と進展の抑制に対しとても重要です。アルドース還元酵素は、網膜や末梢神経、腎臓などの合併症に関連する組織、臓器に存在し、グルコースからソルビトールを生成します。このソルビトールが蓄積することで神経障害などを発症することが明らかになっています。そのため、アルドース還元酵素阻害剤が合併症治療薬として開発されています。
コーンシルクエキスパウダーPは、イネ科トウモロコシの花柱及び柱頭を乾燥した生薬、南蛮毛の熱水抽出エキスです。南蛮毛には利尿作用があるとされ、古くから民間薬として用いられてきました。弊社ではこれまでに2型糖尿病モデルマウスに対するコーンシルクエキスパウダーPの血糖上昇抑制作用を確認しています。本報告では、糖尿病及びその合併症対応素材としての更なる可能性を検証するため、アルドース還元酵素阻害作用について検討しました。
試験は、基質グリセルアルデヒド、補酵素NADPH、コーンシルクエキスパウダーPにヒトアルドース還元酵素を加え、アルドース還元酵素の阻害作用は酵素反応による補酵素NADPHの消費量から算出しました。その結果、コーンシルクエキスパウダーPは濃度依存的にアルドース還元酵素を阻害し、IC50値は17.6μg/mLでした。
以上の結果より、コーンシルクエキスパウダーPは血糖上昇抑制作用、およびアルドース還元酵素阻害作用を有することが示されました。さらに、南蛮毛に含まれるフラボンC配糖体に抗糖化作用が報告されていることから、コーンシルクエキスパウダーPは糖尿病およびその合併症の発症予防に有用な素材である可能性が示唆されました。


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