2012/11/20

Beneficial Effects of Ajuga decumbens on Osteoporosis and Arthritis

(骨粗鬆症と関節炎に関する筋骨草エキス末の有効性)

≪研究内容の紹介≫
キランソウ全草(シソ科、Ajuga decumbens、生薬名:筋骨草)の抽出物は、中国で古くから関節痛の軽減を目的として使用されてきました。私たちはこれまでに、疑似老化ラットを用いて、筋骨草エキス(KE)がコラーゲン合成促進作用を有することを明らかにしました。この論文では、KEの一酸化窒素(NO)産生や誘導型NO合成酵素(iNOS)発現量、骨芽細胞および破骨細胞活性に対する影響を検討しました。
NOはiNOSにより合成され、炎症性疾患に対して重要な役割を果たします。KEはRAW264.7細胞において、iNOSの発現を抑制し、NO産生を濃度依存的に抑制しました。さらに骨芽細胞様MC3T3-E1細胞では、濃度依存的に破骨細胞への分化を抑制し、石灰化を促進しました。
また、KEが骨粗鬆症や関節炎に対して有効かどうか、閉経後骨粗鬆症モデルである卵巣摘出マウスや、アジュバント誘発関節炎ラットを用いて検討したところ、卵巣摘出マウスでは骨の脆化を、アジュバント誘発関節炎ラットでは後肢関節の腫脹を改善しました。
以上の結果より、KEは骨形成と骨破壊のバランス改善作用や抗炎症効果を示し、骨および関節疾患患者に対し有効である可能性が示唆されました。

筋骨草エキス末の紹介ページはこちら↓↓↓

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