2013/02/26

Anti-obesity effect of Nelumbo nucifera leaves extract in mice and rats

(荷葉抽出エキスのマウス、ラットにおける抗肥満効果)

≪研究内容の紹介≫
ハスの葉(荷葉)は、日本や中国では夏の暑さによるめまいやむくみなどに対し民間薬として用いられています。近年中国では肥満症に対しても使用されており、この論文では、荷葉抽出エキス(NNE)の抗肥満効果について調べました。
消化酵素に対する効果を検討した結果、NNEは炭水化物分解酵素であるαアミラーゼと脂肪分解酵素であるリパーゼの活性を濃度依存的に阻害しました。また脂肪分解促進作用の検討では3T3-L1成熟脂肪細胞からの遊離グリセロール量が増加し、熱産生に関してはマウス筋管細胞(C2C12)で熱産生タンパク質のUCP3 mRNA発現の上昇が見られました。
高脂肪食負荷肥満モデルマウスに回転かご運動を負荷した評価系では、運動負荷+NNE投与により、体重と子宮傍脂肪組織重量の増加を抑制し、肝トリアシルグリセロール(TG)値の上昇も抑制しました。さらに骨格筋においてもUCP3 mRNA発現量の上昇が見られ、熱産生亢進作用が認められました。
以上の結果より、NNEは炭水化物や脂質の消化吸収阻害作用、脂質代謝の促進作用、熱産生の亢進作用を示し、NNEは抗肥満効果を有することが示唆されました。

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