2016/9/5

パフィアの経口美肌素材としての有用性―光老化抑制剤を指向したコラーゲンペプチドとの併用効果―

第33回和漢医薬学会学術大会(2016、東京)

<特許出願済み>
≪研究内容の紹介≫
我々は、経口摂取で皮膚老化改善作用が期待できる素材の探索研究を行い、パフィアのコラーゲン合成促進作用や光老化改善作用を報告してきました。本発表では、パフィアと美肌成分として使用されることの多いコラーゲンペプチド(CP)を併用し、光老化モデルマウスを用いて皮膚バリア機能改善作用に対する有効性を検討しました。

ヘアレスマウスの背部にUV-Bを週3回、9週間繰り返し照射することにより光老化モデルを作製し、パフィア、CPの単独及び併用投与を行いました。評価指標は、角層水分量、経皮水分蒸散量(TEWL)測定、また、9週間の紫外線照射後に背部皮膚を摘出し、HE染色による表皮厚の測定および摘出皮膚組織中のコラーゲン、ヒアルロン酸定量を行いました。

UV-B照射により角層水分量は有意に減少、TEWLは有意に増加し、皮膚バリア機能障害が確認されました。これに対し、パフィア、CP単独投与では両指標で改善傾向を示しました。パフィアとCPの併用では有意な改善作用が認められ、特にTEWLでは最大値の上昇を抑え、パフィア単独投与時よりも早い時期からの改善が認められました。摘出皮膚の解析では、UV-B照射による表皮の肥厚化が確認でき、併用投与では有意な肥厚化抑制が認められました。また、皮膚中のコラーゲン、ヒアルロン酸量はUV-B照射による低下も有意に改善しました。以上の結果より、パフィアとCPの併用は光老化抑制剤として有効である可能性が示唆されました。

ホームへ先頭へ前へ戻る