2017/7/3

パフィアエキスパウダーの
経口美肌素材としての有用性

月刊ファインケミカル, 46(6), 42-46
【特集】生薬・薬用植物研究が明らかにする漢方の実力

《研究内容の紹介》
パフィアは南米に自生するヒユ科の植物で、別名ブラジル人参とも呼ばれ、300年以上も前からブラジル原住民のインディオたちが万能薬「パラトダ(paratudo):すべてに使えるの意」として、滋養強壮、糖尿病の治療、若返りなどの目的で広く用いてきたハーブです。パフィアには、抗炎症作用、記憶学習障害改善作用等の薬理作用が報告されていますが、当社ではコラーゲン合成促進作用を指標として食品素材のスクリーニングを行い、その結果をもとに、経口摂取で美肌効果が得られる天然物素材としてパフィアエキスパウダーの開発を行ってきました。

老化を実感する肌などの組織は、コラーゲンの含有率が非常に高く、20歳前後をピークにコラーゲン合成能が低下することから、コラーゲン合成促進作用を有する素材は老化防止に有用であると考えられます。本稿では既に報告した結果をもとに、動物実験におけるパフィアエキスパウダーのコラーゲン合成促進作用、紫外線による光老化に対する改善作用、培養細胞を用いたコラーゲン合成促進作用などの皮膚線維芽細胞活性化作用、美肌作用に関するモニターアンケート調査など、パフィアエキスパウダーの研究成果を総説的に紹介しました。

《基礎となる資料》
E. Hattori et al., Oyo Yakuri/Pharmacometrics, 69, 71 (2005)
大野高政, ”皮膚細胞活性化促進剤組成物”, 特開2015-214509 (2015)

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